親会社と子会社がともに株式を上場する「親子上場」の企業数が2008年3月末で401となり、4年ぶりに減少したことがわかったと5月21日の日本経済新聞の朝刊が報じた。グループの一体性を強めるために、完全子会社化で上場を廃止する事例が増えているためだ。親会社以外の少数株主の意見が経営に反映しにくいなど、海外投資家や東京証券取引所が親子上場に批判的な見方を強めていることが背景にあると指摘している。
そのような批判のなか、今後注目されるのが日立製作所<6501>(東1)の動向だ。日立は2010度までに900社弱ある連結子会社を2割削減する計画を遂行している。一昨年は自動車機器のクラリオン<6796>(東1)を子会社化したが、昨年は小型モーター製造子会社の日本サーボ<6585>(東1)を日本電産に売却とスロースピードではあるが、事業の「選択と集中」を進めている。
「日立自動車」を目指し、2004年には大手自動車部品メーカーのトキコと旧日産自動車系列の日立ユニシアオートモティブを吸収合併した。クラリオンの子会社化は日立自動車を目指す考えの一環と受け止められる。今後クラリオンに続き、本格的に力を入れるのが新神戸電機<6934>(東1)だろう。
今年3月に、米ゼネラル・モーターズ(GM)が2010年に北米市場に次世代ハイブリッド自動車を投入すると発表した。日立製作所のリチウムイオン電池を採用し、出力を大幅に向上。従来車種に比べ20%の燃費改善が見込めるという。年間10万台超の販売を目指す。日立はリチウムイオン電池生産子会社の日立ビークルエナジー(茨城県ひたちなか市)で受注した電池の量産を年内にも開始する。
日立ビークルエナジーは、それに先立つ今年1月に、総額60億円増資を実施。割当先の内訳は日立が約40億円、新神戸電機が12億円、日立マクセル<6810>(東1)が約8億円となっている。
新神戸電機の筆頭株主は、2967万株(58.2%)保有する日立化成工業<4217>(東1)であるが、今後業容が拡大することが必至と見られることから、日立本体が直接指揮を執る方が業務の効率化は図れるし、利益を吸い上げるという意味合いからも、日立本体による株買い増しや日立本体が取り込むことなども当然視野に入れよう。
新神戸電機の足元の業績、前2008年3月期営業利益は前の期比15.3%増の57億2000万円に着地、今09年3月期営業利益は前期比13.6%増の65億円を見込む。四季報では、来10年3月期営業利益は70億円を予想、1株利益は65円に膨らむと予想している。上場来高値は90年7月の2330円と天井は高い。ハイブリッド自動車向けリチウムイオン電池の成長期待から、日立の屋台骨の一角として大相場に突入することが期待されよう。
2008年05月21日
新神戸電機はリチウムイオン電池の成長期待から日立の新たな屋台骨として大相場に突入
posted by 長島和弘 at 18:09
| 大株主ウォチャー






