5月15日(金)週末の東京市場、日経平均株価は171円29銭高の9265円02銭と反発。米国株高、朝方発表の3月の機械受注額の減少率が市場予想平均より小さかったことなどから、主力株が買い直される一方で、前日まで買われていたディフェンシブ銘柄が売られた。
225採用銘柄の値上がり率上位は、
鹿島<1812>(東1)、
明電舎<6508>(東1)、
住友電気工業<5802>(東1)。木曜日ストップ高し高値更新していた
コムシスホールディングス<1721>(東1)は反落したが、住友電工がストップ高と金曜日も225採用銘柄でストップ高する動きが見られたことは注目される。
また、225採用銘柄で新高値は木曜日の4銘柄に続き、金曜日も1ケタで、
日本水産<1332>(東1)、
電気化学工業<4061>(東1)、
協和発酵キリン<4151>(東1)、
太平洋セメント<5233>(東1)、
明電舎<6508>(東1)、
三洋電機<6764>(東1)、
大日本印刷<7912>(東1)の7銘柄。
7銘柄のうち、電気化学工業、明電舎、三洋電機、大日本印刷の4銘柄は、環境・エネルギー関連などの好材料を内包している。電気化学工業は、太陽電池のシリコンを薄く削る工程用に改良した接着剤も開発。明電舎は電気自動車やハイブリット車向けの試験装置の開発で
小野測器<6858>(東1)と提携。三洋電機はハイブリッド車用リチウムイオン電池の新工場を兵庫県内に建設。そして、大日本印刷は
ブックオフコーポレーション<3313>(東1)に出資や、福島に太陽電池関連の新工場建設のほか、携帯電話やパソコンなど向けのタッチパネル用フィルムシートで、薄く安価な新製品を開発したことが注目されている。タッチパネルでは新工場建設の
日本写真印刷<7915>(東1)が前日まで2日連続ストップ高となるなど、タッチパネル関連がにわかに注目を集めていることなどが分かる。
上記の225採用の値上がり率上位と新高値の動きから大きな市場の流れを読み取ることが出来る。
特に、ストップ高銘柄が続出していることが目を引く。中でも野村證券の投資判断格上げ銘柄が俄然注目されている。14日にストップ高した
コムシスホールディングス<1721>(東1)は、自社株買いを好感したものだが、同證券が投資判断を「2」(中立)から「1」(強気)に格上げ、目標株価を890円から1000円に引き上げが押上げた。225採用以外でも、13、14日と連続S高の
日本写真印刷<7915>(東1)も同證券が同判断を「2」(中立)から「1」(強気)に格上げ、同株価を2500円から4000円に引き上げたことがキッカケ。13日に一時S高の
トリドール<3397>(東1)も同證券が同判断を「2」(中立)から「1」(強気)に格上げ、目標株価を250円から500円に引き上げたことがキッカケとなった。
そして、もう一つ、住友系のストップ高、新高値が5月に入り目立っていることだ。15日
住友電気工業<5802>(東1)のストップ高は、ゴールドマン・サックス(GS)証券が投資判断を「買い」継続で、新規にコンビクション(強い買い推奨)とし、目標株価を1050円から1200円に引き上げたことがキッカケ。そのほか、住友色の強い
明電舎<6508>(東1)が連日の高値更新となっていることだ。
圧巻だったのは、7日に225採用の住友系銘柄で、
住友化学<4005>(東1)、
住友金属鉱山<5713>(東1)、
住友電気工業<5802>(東1)、
住友重機械工業<6302>(東1)、
大和証券グループ本社<8601>(東1)などが高値を更新したほか、住友化学系の
住友精化<4008>(東1)が、半導体や太陽電池向けシリコンの製造に欠かせないアルゴンガスのリサイクル技術を世界で初めて開発したと伝えられストップ高したことだ。
これは、どう考えても
野村ホールディングス<8604>(東1)と
三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)が、株式市場で覇権争いをしているとしか、表現のしようがない。
三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)が1日、米シティグループ傘下の日興コーディアル証券と日興シティグループ証券の大半の事業を10月に買収することでシティと最終合意したことから、大和證券を含めた大住友証券が誕生する訳である。
住友のグループ挙げての意気込みが株価にも表れ、それが
野村ホールディングス<8604>(東1)に危機感を抱かせ、この3月期決算発表を機に、野村證券は派手に投資判断の格上げ、目標株価を大きく引き上げ、株式市場での存在感をアピール、公募増資や社債発行の引き受けでも弾みをつけようとの強い意志の表れと思えてならない。
全般相場は、
トヨタ自動車<7203>(東1)が、7日につけた年初来高値4080円に迫るような動きになれば、日経平均株価の95000円までの上昇も可能だろうが、市場の水面下では、野村證券の投資判断引き上げと住友グループの株価底上げの動きは、続くと予想する。
また、
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)や、
みずほフィナンシャルグループ<8411>(東1)の今後の動きもマークすべきだろう。
posted by 長島和弘 at 18:00
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大株主ウォチャー